塗装工事と防水工事は何が違う? それぞれの目的と必要性を解説

皆さん、こんにちは。栃木県足利市に拠点を構え、外壁塗装を手がける株式会社オオヤマです。


住宅において、屋根や外壁の性能を保つための工事には、塗装工事と防水工事の2種類があります。この2つの工事は、どちらも「塗る」工事であるため、同じものだと考えている方も多いのですが、実はそれぞれの工事は目的が異なります。そのため、業者に求められる知識や技術も異なるのです。


正しい工事を依頼するためには、工事ごとの特徴や施工内容をきちんと知っておくことが大切です。今回のコラムで、塗装工事と防水工事がどのように違うのかを、詳しく解説します。




塗装工事と防水工事の違い



最初に、塗装工事と防水工事の違いを見てみましょう。



塗装工事とは



塗装工事とは、建物に塗装を施すことで建物を保護し、外的要因(紫外線・湿気・雨風など)による劣化を防ぐとともに、建物の美観を維持する役割も果たします。


建物は、常に外気にさらされており、日々劣化していくものです。塗装工事により外壁を保護することで、色褪せやひび割れなどを起こりにくくしています。ただし、既に発生しているひび割れなどの補修・修理はできないため、補修が必要な箇所にはシーリング材や補修材などを使って補修しながら塗装していくのです。


塗装工事で使われる塗料は、建物の素材に合わせた塗料が使われており、水性塗料と油性塗料に分けられます。2つの違いは、塗料の希釈に何を使用するかという点です。水性塗料では水・油性塗料ではシンナーなどの有機溶剤が使われます。近年では、水性塗料の普及や環境問題への配慮などから、2つの塗料の耐用年数に大きな差は見られません。


塗料のグレードは、材料として使われる樹脂によってランクが分かれています。アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料と、グレードが上がっていくほか、樹脂とは関係なく劣化因子の発生を抑えるラジカル制御型というタイプもあります。


塗装工事の施工方法は、ローラー塗装と吹き付け塗装のいずれかの選択が一般的です。ローラー塗装を採用する現場が多いですが、公共工事や大型の建物では広範囲の塗り替えが速い吹き付け塗装が選ばれています。



防水工事とは



防水工事は、建物の内部に雨水が入らないように、水を通さない膜(防水層)を形成する目的で施工されます。雨漏り修理や雨漏り対策のための工事であり、塗装工事のように建物の保護や美観という目的はありません。


塗装工事で使われる塗料の中には、防水効果に優れたものもありますが、防水工事のように確実な防水効果は期待できません。このため、多くの会社で塗装工事と防水工事の両方を実施しています。


防水層を形成するには、塗膜防水・シート防水・FRP防水・アスファルト防水・シーリング防水などの施工方法から、場所に合わせて選択します。例えば、ベランダやバルコニーであれば、性能の高さと軽量な仕上がりが可能なFRP防水が主流です。屋根は、複雑な形状であれば塗膜防水・面積が広い箇所はシート防水など、施工する箇所の形状や面積によって使い分けます。


このように、塗装工事と防水工事は似ているように見えるものの、厳密には目的や施工方法が全く異なる工事なのです。塗装業者は防水工事が施工できず、反対に防水業者は塗装工事が施工できませんので、業者を選ぶ際にはしっかり確認しましょう。




塗装工事の必要性と役割



外壁塗装の大きな目的は、大切なお住まいを劣化や色褪せなどから守り、長い間気持ちよく住めるよう寿命を伸ばすことです。紫外線や雨風を直接浴びている建物は、塗料に含まれる塗膜が日々劣化しています。塗膜は、建物を防水する役割がありますが、何も対策を取らずに放置すると、塗膜の耐久性が衰え、ひいては外壁全体の劣化にもつながってしまうのです。


さらに症状が進んでしまうと、雨漏りの原因になったり塗装以外の大規模な工事が必要になったりする可能性があります。雨漏りは、さまざまな箇所から発生しますが、外壁のひび割れやコーキングの劣化も原因のひとつです。雨漏りも放置すると、木材・金属・電気設備など、住宅を構成するさまざまな素材に影響がおよぶ危険性もあります。


塗膜の劣化は、まず艶がなくなることで気づくケースが多いです。その後、色が変色し、防水性が切れてくると表面を触った時に白い粉がつくようになります。これはチョーキング現象と呼ばれるものです。次第に、苔や藻が出てきたりひび割れが発生したりし、塗膜が剥がれると外壁の保護機能が失われているため、下地の補修などもしなくてはなりません。


戸建てのお住まいで塗装工事を検討した方が良いと考えられるのは、以下に該当する場合です。

・壁を触った時に、手に白い粉がつく

・壁にひび割れができている

・塗膜が剥がれている・もしくは膨れ上がっている

・シーリングが降りてきている

・壁に苔や藻がついている

・新築から7~8年が経過した

・汚れや色褪せが目立つようになってきた

・木部の劣化が進んでいる




防水工事の必要性と役割



防水工事は、建物の耐久性を高め、寿命や劣化を改善するための工事です。先述したように、建物の美観を保つのではなく、建物の機能性や耐久性を高めるために施工します。


建物の建築時にも防水工事は施されますが、これだけでは建物の劣化は防げません。水は建物のあらゆる場所から入り込むことが考えられるため、早い段階で工事の検討をお勧めします。


戸建ての場合は、外壁と併せて屋上やベランダ・バルコニーの防水工事も必要です。屋上は、建物の中でも特に紫外線や雨水の影響を受けやすく、劣化しやすいためです。屋上の防水工事を施工することで、建物全体の寿命も改善できます。ベランダ・バルコニーは、前半に出入りする場所であり、防水工事をしないまま放置すると真っ先に浸水しやすい箇所とされています。


戸建ての場合、以下の症状が見られたら防水工事が必要となっているサインです。

・雨漏りが発生した

・外壁や土台がひび割れている

・防水シートに浮き・剥がれ・破れなどが生じている

・外壁塗装が剥がれてきた

・ひび割れから雑草が生えてきている

・ベランダや屋上で水たまりができる

・前回防水工事を施工してから1度もチェックしないまま、10年以上過ぎている


塗装工事・防水工事どちらを希望する場合も、まずはプロの目で現地をきちんとチェックしてもらうことが大切です。できるだけ、耐用年数を迎えるよりも前に、工事を施工したいものです。耐用年数よりも前に、見えない箇所に不具合や劣化が起こる場合も多く、建物の寿命を縮める原因となってしまいます。


足利市を拠点とするオオヤマは、地域密着で塗装工事を承っております。地元の環境や気候条件を知り尽くしているため、それに適応した長持ちする外壁塗装ができるのが強みです。的確なお見積もりや丁寧な工事にも定評があり、どのようなお客様からもしっかりとヒアリングを行い、プランのご提案から施工まですべてをユーザー目線で行っています。


また、地域に根差した施工会社だからこそ、場所や工程を問わず品質の高い施工が可能です。工事の内容や費用、仕上がりに関して気になる点があれば、ご納得いくまでご説明させていただきます。


外壁塗装に関するお悩みや工事のご希望がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。